日用雑貨の大抵のものは売っている100均ですが、錠剤薬を割るためのピルカッターなんかも前は売っていたのですが、販売をやめてしまったのか、私の近所の100均ではもう売っていません。
ドラッグストアなんかにも中々置いてあるところがないし、あったとしても1000円とか。。。
薬をしょっちゅう半分に割る必要のある人には、一つ購入しておくと便利なのですが、1000円も出して買いたくない、あるいは通信販売で買うのは手間と時間がかかるから嫌だ、家にある道具で割れるはずだという人に、とっておきの方法をお教えいたします。
なぜ錠剤を割るのが失敗して粉々になってしまうのか?
錠剤薬をカッターナイフで割ったら、半分に割れずに粉々になってしまったなんて人も結構いるのではないでしょうか。
やっぱり専用の器具であるピルカッターを使わないとうまく割ることができないのかなぁとお思いになるかもしれませんが、ピルカッターを使用したとしても、必ずしもきれいに半分に割れるとは限らないのです。
その原因は、錠剤薬の性質と使用する刃の違いです。
割るのに適した錠剤はスプーンを使うと簡単に割れる
錠剤薬はもとから割ることを想定して作られているものもありますし、割ることを一切想定しないものもあります。割ることを想定している錠剤は、もとから錠剤の真ん中に割るための線、スリットが入っていて、これが入ったものは、刃物さえ使わなくてもきれいに割ることができます。
上記のような錠剤は、両端を指で持って曲げれば割れますが、小さいのでなかなか割るのも難儀するでしょう。
その時はスプーンを使用すると、より簡単に割ることができます。
スプーンのすくう側とは反対の部分の山型になっている部分に錠剤を置いて、両端を指で上からチカラを加える事で、割線の部分を境に、ぱりっときれいに2つに割ることができるでしょう。
コーティングされている錠剤は割るのが難しい
一見すると、同じ錠剤のように見えますね。しかし、錠剤によっては、飲みやすいように飲んだ時においしく感じるように、砂糖などの糖衣でコーティングされていたり、錠剤の素材がまとまりにくいので、外側をコーティングしている物もあります。
こうした錠剤の材質や、つくりによっては、どんなにきれいに割ったとしても、ボロボロと崩れてしまったり、割った後に崩れて粉々になってしまうことがあります。
こういう錠剤は、そもそも一回で飲み切るものとして作られているので、割って飲むような使用法には適さない場合がほとんどではありますが、それでもきれいに割りたいというひともいるかもしれません。
こうした、そもそも割るのに適さないものは、どんな方法を使おうと、きれいに割れないことを理解してもらった上で、どんな錠剤でも最大限きれいにわる方法をお教えいたします。
彫刻刀やハサミは論外、カッターナイフや包丁でも微妙
錠剤をきれいに半分に割るポイントは、刃の薄さにあります。
よって、錠剤を割る専用道具であるピルカッターの刃には、非常に薄いカミソリのような刃が使用されています。
そうしたことから考えれば自ずとわかると思いますが、刃が分厚い彫刻刀やハサミではきれいに割れないであろうことは、容易に想像がつくと思います。
それよりもいくらか刃が薄い、包丁やカッターナイフであっても、やはりまだ刃が厚いので、錠剤の素材によっては、割った時にボロっと崩れてしまうこともあるでしょう。
アートナイフ、デザインナイフ、クラフトナイフだと刃も薄く割りやすい
包丁やカッターナイフも悪くはないのですが、包丁だと小さな錠剤にちょっと大きすぎますし、カッターナイフだと刃を錠剤に当てる角度が難しいと思います。
その時におすすめしたいのが、アートナイフ、あるいはデザインナイフ、クラフトナイフとも呼ばれているものです。
アートナイフはもともと、細かい作業のために設計されたものなので、このナイフを鉛筆のように持てば、上から下にチカラをかけやすく、非常に割りやすくなります。しかも非常に安全に割ることができます。
家にアートナイフがあるのであれば、使ってみてください。これは百均などでも簡単に手に入ります。
一番きれいに割れるのはやはりカミソリ
デザインナイフを使用すれば、なによりも安全に錠剤を割ることができますが、その切れ味に不安が出てくる人もいるかもしれません。
錠剤の材質によっては、やはり割るときに、ボロっと崩れてしまうこともあるでしょう。そんな時、もっときれいに割れるものはないかと気になる人もいるかもしれません。
一番きれいに割れるのは、やはり、カミソリです。なぜなら、市販の刃物の中で、一番先端が鋭いからです。これであれば、錠剤に刃を当てると、それほどチカラを加えなくても、スパっときれいに割れる快感を味わうことができます。
左はカッターナイフの刃、右がカミソリの刃です。カミソリのほうが当然するどく、見事にスパっと切れます。ただし、刃の耐久性が弱いので、切れ味が悪くなったら、新しいのに取り替える必要があります。ダイソーであれば、DORCOというメーカーから出しているモノが売っていますので、安く簡単に手に入れることができるでしょう。
しかし、これはやはり、両方が刃になっているので非常に危険ですので、この刃を裸のまま使用するのは、あまりおすすめしません。
そこでカミソリの刃を安全に使いたいというのであれば、I字型の眉ソリカミソリ、顔剃りカミソリをおすすめします。これも百均で簡単に手に入ります。
ただこの眉剃りカミソリも、非常に切れ味がいいために、怪我防止のための安全ガードが刃についていることがあります。購入するときは、パッケージ等でよく確認して、安全ガードが付いていないものを購入しましょう。
錠剤を固定するのに重宝するシリコンマット
錠剤を割るときに、机の上なんかで割ると、場合によっては錠剤がツルッと滑ってしまって割りにくかったりすることもあるでしょう。
かと言って、錠剤を指で固定すると、こんどは刃を持てなくなりますし、片手で錠剤を固定して、片手で刃で割るのもよほど手先が器用でないと、難しいでしょう。
錠剤がシートに入ったまま、切ってしまうという荒業もありますが、プラスチックの硬さが障害になって、きれいに割れないことも多々起こります。
やっぱり確実にきれいに割るには、シートから取り出して割るほうがより成功率は上がります。じゃあ、どうやって錠剤を固定すればいいのか?そんな時には、下にシリコンマットを敷くと、錠剤が滑らず、非常に割りやすくなります。
このシリコンマットも百均の台所用品コーナーに行けば、たいてい置いてあります。
これを下に敷いて、錠剤をその上に置くと、錠剤はつるつる滑ること無く、ピタッと固定されて、非常に作業しやすくなります。
割った後の錠剤の保管をするピルケースに注意!
錠剤を割った後に、保管するケースが必要になる人もいるでしょう。
コンビニとかで売っているミントタブレットなどの入れ物を利用してもいいですし、百均でも専用のピルケースが売っていますね。
自分の使いやすそうなものを選べばいいとは思うのですが、一つ注意しておきたいことがあります。
それは、金属製のスティック型のピルケースは危険だということです。
アルミ製のピルケースをよく見かけます。これはスタイリッシュで、ネックレスやアクセサリーにもなるので、かっこいいですよね。
しかし、これは一部粗悪品があり、ケースの内側の衛生状態がひどい場合があります。
ある方が、このアルミケースをピルケースとして利用しようと思い、何気なく中を綿棒で掃除したら、綿棒が真っ黒に汚れたといいます。
アルミケースをピルケースとして利用する人は、このケースの内部がこんなに汚れているという実態を知らずに使用してしまっている人も多いのではないでしょうか。
よって、ピルケースを使用するのであれば、透明のプラスチック製のものとか、あるいはコンビニで売っているミントタブレットのケースを流用したりするのも衛生的でいいかもしれませんね。
まとめ
錠剤薬をピルカッターを使用せずに一番きれいにスマートにきれいに、そして安全に割るには、安全ガードが付いていないマユソリカミソリを使用して、下にシリコンマットを敷いた上に錠剤を乗っけて割りましょう。
これら道具がすでに家にある人もいるでしょうし、たとえなかったとしても全て百均で手に入りますし、全て新品を購入したとしても200円弱。
賢くスマートに錠剤を割りましょうw