ヒップバックでは圧倒的な使いやすさのマウンテンスミス Day
普段ストリートカメラマンとして活動している私にとって、荷物を運ぶバッグ選びはカメラ選びと同じくらい重要です。そんな私は数々発売されてきた歴代のマウンテンスミスのヒップバッグを全種類使用してきました。そこから一つだけ言えることは、リュックを背負いたくないけど、たくさんの荷物を運びたいという人にとって、選択肢はウエストバッグ、あるいはヒップバックしかないでしょう。
そしてそのヒップバックの中で、最も売れていて、最も使い勝手のいいものは、マウンテンスミス Dayのヒップバックです。
今すでにマウンテンスミスのDayを使用している人もたくさんいるかもしれませんね。そういう人たちなんか特に悩ませるのが、新しいモデル、新型のマウンテンスミスDayに買い換えるかどうか?の問題ではないでしょうか。
実際私も、初代のマウンテンスミスのDayクラッシックから、マウンテンスミスDay tlsの次の新型モデルまで、全てを実際に購入し、その使い勝手を比べてきました。
そうして感じたことは、新しいモデルだから必ずしもいいとも限らないということです。
私がマウンテンスミスに費やしてきたお金と時間をあなたのために役立てるべく、全ての良い点、悪い点を紹介します。
マウンテンスミス Dayクラッシック
今、マウンテンスミスDayクラッシックとして、古いモデルの復刻版が売っていますが、これは実際に昔に発売されたものとは、違います。
新しくなったマウンテンスミスDayクラッシックは僕は使用していないので、本当に古いモデルのデイクラッシックに関して話をします。
これを初めて使用した時に感じたことは、使われている布地の記事が薄いという印象です。
特にヒップバックの場合は、リュックタイプのデイパック並の容量の荷物を入れるにもかかわらず、支える部分はベルトだけなので、荷物の安定性が良いとはいえず、その分、バックに対する強度の不安が、非常に大きくなります。
そんな状態の初期型のマウンテンスミス Dayを10年近く、酷使してきましたが、生地が破れるようなことは一切ありませんでした。
また生地のつなぎ目、ベルトのつなぎあわせなどの縫製部分も、ほつれるようなことは一切ありませんでした。
生地が少々薄くて、頼りないなぁとは思ったものの、とにかく丈夫だったというのが偽らざる感想です。
この一番初めのモデルが今後続くシリーズの原型ではありますが、この原型にしかない特徴というものが幾つかあります。
まずこのモデルは、サイドポケットがないのです。この時のモデルは、サイドポケットが必要な人は、後付で付属のポーチを購入し、ベルトを利用して固定するという方式だったような記憶があります。
そのため、サイドポケットの部分には、後付のポーチが取り付けて固定できるようなベルトが付いています。
サイドポケットがついていると何かと便利なので、もしこのサイドポケットが付いていないモデルを使っている人は、サイドポケットのためだけにも、買い換える価値はあるとおもいます。
次にこのモデルは、バッグの底面に、バッグの中身を固定するためのベルトが付いていません。その後のモデルは全て、その固定ベルトがついているのですが、この初期モデルは付いていません。
この固定ベルトはバッグの中身をより固定するためにも役立ちますが、他にもウインドブレーカーなどを挟んでおくことができて、やはり非常に重宝します。
よって、この固定ベルトを目的に、新しいモデルに買い換える価値もあります。
とはいえ、とにかく丈夫なので、全く壊れなかったし、サイドポケットや底面の固定ベルトがない状態で使っていた時は、その状態になれていたので、別に買い換える必要性は感じずに、ずっと使い続けていました。
では、なぜ壊れてもいないのに買い換えたのか?
それは、生地の裏に防水性能を高めるためか、なにかのコーディングがしてあるのですが、それが、長年使っていたら、ボロボロと剥がれてきてしまい、その剥がれが、ベトベトするために、中に入れる荷物が、汚れてしまう、という状態になったからです。
そして次のモデルのマウンテンスミス Dayに買い換えてから、比較的サイクルの短い買い替え人生が始まりましたw
マウンテンスミス Dayリサイクルモデル初期型
僕がシリーズのなかで一番使いやすかったと思うのが、このモデルです。
残念ながらもう発売されていませんので、手に入れることはできませんが、もしこのモデルを使用しているのであれば、買い換える必要はないと思います。
このモデルになって変わった点は、上記で指摘した、
- サイドポケット
- 底面の固定ベルト
が装備されたことです。このふたつが装備されたことで、マウンテンスミスDayの使い勝手は格段に向上しました。
事実、この後に、マウンテンスミスのDayは全てのモデルにこのふたつが搭載されるようになりました。
そしてこのモデルこそが、まさにマウンテンスミスの完成形であり、原型ともいうべきモデルです。
このモデルを使用している人は、特に買い換える必要はないと思いますし、大切に使うべきかと思います。この次のモデルはシリーズ中でもっとも改悪というべきモデルだと私は思っていますw
その理由は後述するとして、ではなぜ買い換えたのでしょうか。
それは、多分、マウンテンスミスの販売戦略にまんまとハマってしまったからでしょうw
マウンテンスミスDay tls 後期型?
バッグの生地の素材は前のモデルより、微妙に?丈夫になったような気がするので、より重いものを入れた時の安心感がアップしました。
よって初めて手にとった時は、買い換えた甲斐があったなぁと思えたものです。
しかし、使い込んでいくうちに、使い勝手の悪さが気になるようになりました。
まず、マウンテンスミス Dayシリーズ中最悪の改悪と思うのが、サイドポケットが絞りコードが廃止され、ゴムになったた点です。
今までのサイドポケットは、ゴムのコードを絞ると、サイドポケットの入り口を占めることができたために、どんなに激しく動いても、中に入れたものが落ちるようなことがありませんでした。
また、サイドポケットに入れたといても、大きすぎて上半分が出てしまうペットボトルを入れたとしても、そのサイドポケットのコードをギュッと締め付けることで、より落ちにくくすることが可能でした。
しかし、このシリーズで採用された、ゴムバンド式のサイドポケットは、ポケットの蓋を締めることができないために、中に何かを入れると落っことしてしまうのです。ペットボトルなんか入れても、全然固定されず、ペットボトルも落っこちてしまいます。
入れたものが落っこちてしまうために、サイドポケットは使えませんでした。こんな中途半端なサイドポケットなら、ないほうがマシでした。
また、シリーズ初、ウエストベルトにポケットが追加されましたが、蓋はゴムになっているために、簡単に中の物が取り出せる反面、すぐに中の物を落っことしてしまうため、本当になくなっても良いようなもので軽いものしかいれることができないという、非常に中途半端な、使っていてイライラするポケットです。
バッテリーなどを入れておくと、落っことしてしまうため、僕はそこにせいぜい、ミンティアくらいしか入れませんでした。
とはいえ、いい点があったのも事実です。
シリーズ初のメインコンパートメント中仕切りが追加されました。この中敷きがあると、大きめの書類的なもの、パンフレットなどをメインコンパートメントに入れるときに、他の大きめのモノを入れても、なかでごちゃごちゃになることがないので、非常に便利でした。
肩掛けベルトはシリーズ中、もっともクッション性があって、使い心地最高です。僕のようにカメラ機材などをいれると、バッグが非常に重くなるために、バッグを支える補助として、この肩掛けベルトは非常に重要な役割になってきます。
これは当然の事ながら、分厚く大きければ大きいほど、肩にかかる負担が和らげられるために、シリーズ中で一番パッドの部分が分厚く大きいこのモデルの肩ベルトは非常に使いやすいです。しかし、かといって大きくなりすぎると、こんどはコンパクト性が損なわれるのですが、このモデルの肩掛けは、そうしたコンパクト性が犠牲になるほどの大きさを感じさせない、ギリギリの大きさと分厚さで、実に絶妙です。
この次のモデルのベルトは細くなってしまい、重いものを持った時の肩への食い込みがきつくなってしまいました。
よって最新モデルを購入して使用している私は、この肩のベルトに交換して使っていますw
前面パネルのデザインも大きく変更になったのがこのモデルです。ゴムバンドを固定する部分が4つになって、ゴムバンドが挟む面積が大きくなりました。
それによって、モノを挟んだ時の固定感が増しました。ウインドブレーカーなどをここによく挟む人は、このゴムバンドを挟む面積が大きくなったこのモデルは非常に使い勝手が良くなったと実感するのではないでしょうか。また、そのゴムを固定する箇所のところが、全面縫製されているわけでないので、その部分にカナビラなんかを取り付けることができます。これをうまく使うと、小型のポーチなんかも取り付けることができて、微妙に使い勝手が向上しました。
ただ、やはりサイドポケットが使い物にならなくなったというのは、使い勝手を大きく損なう大問題でした。このモデルを使用している人は、新しいモデルに買い換えることを強くおすすめします。
マウンテンスミスDay最新型2016年モデルは最高か?
これが2016年現在、最新モデルです。販売やネットショップによっては古いものを未だに販売しているところもありますので、購入する際は、よく確かめてから購入しましょう。
そしてこのモデルは、私は歴代のマウンテンスミス Day の中で最高傑作だと思います。歴代の中での使いにくかった点が改良され、非常に使いやすくなっています。
まず手に持った際に実感できるのが生地の素材がシリーズ中で一番丈夫になったということです。これにより、重いものを入れた時の安心感がより一層アップしました。
そして前のモデルからの採用が始まった、メインコンパートメントの中の仕切りが、より分厚くなったことで、よりモノの入れ分けがしっかりできるようになっています。
そして、このひとつ前のモデルで改悪としていた、サイドポケット問題が、この最新モデルに成ってから、絞りのコードが復活したことで、あの使いやすかったサイドポケットが復活しています。
そして結構嬉しい改善が、前面パネルがモール式バッグ対応になった点です。これにより、バッグの前面に、小さなポーチを装着したり、カナビラをつけたりすることができるようになったので、何かと便利になっています。また、特に使い勝手には大きな変化は感じなかったのですが、サイドの絞りコードが一本タイプになっています。
さらに、ウエストベルトのポケットがファスナー付きになったので、小物を安心して入れることが可能になりました。こういう小さなポケットは、すぐに取り出すことが必要な貴重品、お金やチケットなどを入れておくのに、非常に重宝するので、これは本当に嬉しい改善点でした。
ただ、肩掛けベルトが、前のモデルからぐっと細いタイプになりました。これは気にならない人もいれば気になる人もいるかもしれませんが、機能的には大きな使用感の違いを感じるようなものでないので、特に気にすることもないでしょう。
そしてこれがシリーズ最高傑作だといいましたが、実は一点、これだけは我慢できないという改悪点が一つ存在します。それは、ウエストのバックルです。こればっかしは、シリーズ中で最悪の改悪だといえます。
通常はウエストのベルトは、長さ調整できて、ベルトを引っ張ることで、絞ることができるのですが、その絞る部分は、ベルトのバックルのところにあるのが普通です。
しかし、このモデルのウエストのベルトの絞る部分は、ベルトのバックルの部分ではなくて、ベルトの付け根の部分なのです。
しかももっと細かいことを言うと、ベルトがすこし細くなっています。
幸い、このベルトは、登山用品店などに行けば、バックルの部分で絞るタイプのバックルを購入して、付け替えることで直すことができるので、どうしても気になる人がいれば、付け替えればいいだけなのですが、なぜこのような方式のバックルにしたのか、大いに疑問が残ります。
その他に関しては、本当に使い心地が良くなっているだけに、残念な点です
しかしそれであっても、この最新モデルを購入することは、それだけの価値があるし、いままでどのモデルを利用していたとしても、絶対に満足できるものになっています。
これがマウンテンスミスの最新モデルです↓