アイスが溶けやすいアルミスプーンにバターが切れやすいアルミナイフ?

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アルミの熱伝導率で溶けやすくなる!

最近、一部で熱狂的にはやっているのが、アイス専用のアルミスプーンに、バター専用のアルミナイフ。

非常に限られた用途のスプーンやナイフですが、いったいこんな特殊なスプーンやナイフを買う人がいるの?と思うかもしれませんが、それが結構いるらしいんです。

なぜこんな特殊で限られた用途のスプーンやナイフが売れるかというと、このスプーンやナイフのウリは、熱伝導率が非常に優れているアルミ製なので、アイスをすくうときは、手の熱がアイスに伝わって、アイスを溶かしながらアイスをすくえるので、通常のスプーンよりもアイスがすくいやすいし、またバターナイフの場合は、手の熱をナイフに伝えながらバターを切るために、通常のバターナイフよりも簡単にバターが切れるという、アイディア商品なのです。


買う動機は面白そうだから!

アイスやバターという一つの目的にしか使えない、特殊なスプーンやナイフなのに、なぜ売れるのでしょうか?アイスがなかなかすくえなくて困っている人、バターがなかなか切れずに悲惨な目に逢っている人が、藁にも縋る思いで、このアルミ製スプーンやナイフを買い求めているとも思いません。

では、なぜ人はこのスプーンやナイフを買い求めるのでしょうか?

それは単純に、面白そうだからという理由でしょう。というのも、私がそうでしたからw

普段はアイスを食べない人も、このアルミスプーンを買ったので、その威力を確かめるために、何年ぶりかで、アイスを買いに行ったという人もいます。

このアルミ製のスプーンやナイフが売れているのは、それが必要だからというよりも、それを確かめてみたい、実験してみたいという好奇心を満たすための人が多いようです。

固いアイスをすくおうとしたらいきなり折れた!

僕がこのスプーンを買ったのは年末の寒いときでした。そんなときに、アイスなんてあまり食べませんよね。でも、このスプーンの威力を試したくて、コンビニに行ってハーゲンダッツを買ってきました。

このスプーンをアイスに突き立てた途端、スプーンの先っぽに指の熱が伝わって、スプーンの先端からみるみるアイスが溶けていって、あっという間にアイスがすくえるのでは!

と期待に胸を躍らせて、スプーンをアイスにぶっさしました。すると・・・

全然溶けない。

あれ?と思い、グッと力を入れて、アイスにさらに突き刺したら、驚くべき展開が!

グニャっと、スプーンが折れ曲がってしまったのです。

アイスが溶けやすいアルミスプーンにバターが切れやすいアルミナイフ?生活用品
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アルミ製スプーンやナイフは強度が不足しがち

アルミ製のスプーンが折れ曲がってしまったので、家にあったステンレスのスプーンを使ってアイスを食べたのですが、同じように同じ角度でステンレスのスプーンをアイスに突き刺しても、折れ曲がるようなことはありませんでした。

むしろ、ステンレスのスプーンはアルミより薄かったので、アイスに突き刺さしやすいかなぁとも感じました。

アルミのメリットの一つに軽さがあります。そのため、登山で使用する食器などには、アルミ製の食器がよく使われますね。

しかしスプーンなどではあまりアルミ製のものは今までありませんでしたが、その理由がわかった気がします。

同じ大きさにした場合、アルミはステンレスに比べて強度が不足してしまうようです。手元の折れたアルミのスプーンとステンレスのスプーンを見比べてみると、厚みはアルミの方がありました。

たしかにアルミは軽いのがメリットとしてありますが、ステンレスに比べて柔らかく、また耐久性も劣るとありました。

素材そのものの弾性率では鉄の約1/3、チタンの約1/2とかなり軟らかいアルミであるが、密度がやはり鉄の約1/3、チタンの約1/2と軽いため、フレームを構成するチューブを大径化して剛性を上げても鉄などと比較して軽量なフレームが設計しやすいければ必ず金属疲労が進行する(スチールやチタンでは限界点より小さな負荷であれば金属疲労が進行しない)。このためスチールやチタンと比較するとフレームの寿命が短い傾向にある。
引用:ウィキペディア

こうした性質は、小さくても丈夫で、毎日の仕様に耐える耐久性を求められるスプーンにはあまり向かないというわけでしょう。

アルミ製スプーンは有害だから販売されてなかった?

また一つ気になる情報も見つけました。

アルミは体に有害で、溶け出して体内に入ると、アルツハイマーの原因になるというものです。そのため、ヨーロッパではアルミ製食器の販売が禁止されているとありました。

ところが、それは全くのデマのようだったので、それは一安心。

常識で考えれば効果ないことは明らか?

スプーンが折れ曲がるなんてことは、今までの人生で初めての経験でした。あまりの衝撃的な展開に、しばらく放心状態になったのですが、同時に今の状況を客観的に、冷静に考えられるようになりました。

そもそも常識的に考えれば、体温程度でアイスクリームが、スパスパ溶けていくなんてことないですよね。

確かに体温でスプーンをがっちりあっためて、そのあったまったスプーンでゆっくりアイスをすくえば、アイスを溶かしながらすくえるかもしれませんが、アイスを普通に買ってきて食べるような状況の時で考えてみましょう。

アイスを空けてスプーンですくうまでの所要時間

アイスを買ってくる

アイスの蓋を開ける 【3秒】

スプーンを持つ 【2秒】

スプーンをアイスに突き立てる 【1秒】

アイスをスプーンですくう 【0.5秒】

所要時間合計 ⇒6.5秒

つまり、わずか6.5秒でスプーン全体に指の熱が伝わらなければならないのです。で、体温でスプーンがあったまったとしても、スプーンをすくうときの速度に合わせて、アイスがすぱすぱ溶けるなんてことはないですよね。

一種の催眠商法的商品?

それにしても不思議なのが、アルミスプーンやナイフの商品レビューや口コミです。

きっと、僕と同じように、アイスに突き立てたらぐにゃっと曲がってしまったなんて人がたくさんいて、クレームの嵐なんじゃないかなと思ったのですが、意外にも、普通のスプーンよりも簡単にアイスがすくえた!というような好意的な口コミが多かったのです。

アイスを定期的に食べる習慣があるので購入しました。凍って硬いアイスも今までのスプーンに比べ格段に食べやすくなりました。

実質、とても使いやすく、フライパン同様、熱伝導もよいので、概ね満足です。
使う時のコツは、グーで握って、たてて刺すようにすくうこと、かと思います。上品に鉛筆持ちして撫でるようにすくうのでは、てんでダメです。
あと、まるっこい方は、本物のアイスクリームをまったりとろーり食べるのに適していますが、こちらは、ラクトアイスやシャーベットの方がいい仕事するように思います。この前食べたやっすいチョコミントは最高でした。スプーンの周りがちょっとシュワシュワ溶けて、ストレスフリーでスプーンが入り、溶けすぎないまま口に運べました。ぶどうのジェラートだと、硬いはかたいのですが、しっかり周りがとけ、さらにこの薄い形状のおかげで、しっかり着実にスプーンが入っていきます。

スプーンが軽くアイスに入り込むので気持ちが良いです。
楽しく食べられるので、アイスが早く無くなっちゃうのが欠点かな(笑)

いつもは、お店でもらうプラスチックか木のスプーンか、ステンレスのティースプーンで食べていたのですが、カチカチに凍ったアイスクリームを食べるのに苦労していました。CMでもやっているように、1分くらい待つか、軽く電子レンジをかけて、溶かしてから食べるなどの工夫をしていたのですが、このスプーンを購入してからは、そんな時間は全く不要になりました。
カチカチの状態からでも、スーッとスプーンが入り、食べ始めることができます。(アルミニウムの熱伝導率の高さに、改めて感心しました。)

これらのレビューを見てると、僕の使い方が間違っていたのかと不安になりましたw

やはりデメリットの方が大きいアルミスプーン

アルミ製スプーンを買うにあたって、最も注意したいのが、アルミ製スプーンは食洗器に入れてはいけないという点です。

アルミは酸などに弱いので、長時間洗剤につけたままにすると、簡単に腐食してしまうのです。アルミ製の鍋なんかをたった一回食洗器で洗っただけで、黒ずんでしまったなんて失敗をした人もいるかもしれません。

こうしたアルミの性質も、日常の食器としては向きませんね。

アイスが溶けやすいアルミスプーンにバターが切れやすいアルミナイフ?生活用品 1
アルミを食洗器で洗う前が左で右が洗浄後
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